プロッター(大判プリンター)の処分にお困りですか?
大型で重いプロッターの処分は一筋縄ではいきません。
それが業務用となると、行政のごみ処分サービスが利用できなくなりさらに手間がかかります。
本記事では家庭用から業務用まで、さまざまなプロッターの適切な処分方法を詳しく解説します。
また、プロッターの付属品であるインクカートリッジやコピー用紙の処分方法についてもご紹介します。
リース/レンタルのプロッターは返却!
プロッター(通常のプリンターとは異なり、A1サイズの用紙にも対応できる特別な機器)は、販促ポスターや衣装の型紙、建築図面など、さまざまなアイテムを出力できるため、多くの業界で重宝されています。
ただし、便利なだけに価格は高く、キヤノン、エプソン、hpなどの大手メーカーから販売されているプロッターは、相場で100万円程度することが一般的です。
特に、スキャナー付きなどの多機能タイプはさらに高額です。
このため、企業ではプロッターを購入する代わりにリースやレンタルで利用するケースも見られます。
リース・レンタルの場合は、「借り物」として取り扱う必要があるため、故障などで処分が必要になっても独断で行ってはいけません。
プロッターは高額な機械なので、リース・レンタル契約されている可能性があるため、まずは契約状況を確認しましょう。
リース・レンタルのプロッターはもちろん返却しましょう。
購入した製品で間違いない場合はこれより解説する方法で廃棄処分しましょう。
業務用と家庭用で処分方法の選択肢が異なる
処分の際の扱いにおいては、「業務用プロッター」と「家庭用プロッター」でも大きな違いがあります。
同じ製品でも家庭用プロッターは、市区町村の粗大ごみ収集といった行政の処分方法を利用できます。
一方業務用プロッターは行政の処分方法が利用できず、企業や組織は専門業者に依頼して廃棄処理を行う必要があり、それなりの費用が必要となります。
業務用・家庭用の違いは自己申告とはなりますが、仮に業務用のプロッターを「家庭用」として処分してしまうと不法投棄の扱いとなってしまいます。
プロッターの処分の際はこの点に十分注意しましょう。
プロッター(大判プリンター)の処分方法
それではここから。業務用の大判プリンターを処分する方法を見ていきましょう。
①粗大ごみに出す【家庭用プロッター】
東京23区のプロッター粗大ごみ料金
金額 | 区 |
---|---|
600円 | 中央区 |
800円 | 足立区 板橋区 練馬区 杉並区 荒川区 中野区 |
900円 | 千代田区 |
1,000円 | 目黒区 |
1,100円 | 豊島区 |
1,200円 | 世田谷区 大田区 江戸川区 江東区 葛飾区 北区 新宿区 墨田区 港区 渋谷区 文京区 台東区 |
1,400円 | 品川区 |
家庭で使っていた大判プリンターであれば、自治体が回収する粗大ごみとして処分できます。
粗大ごみの処分料金は自治体によって異なりますが、高額な費用はかかりません。
基本的には事前受付が必要で、市区町村の粗大ゴミ受付窓口へ連絡し予約を行います。
粗大ごみは安くて簡単に処分できるメリットがありますが、受付から回収まで2週間-1か月程度かかります。
そのため急いで処分したい人には向いていません。
また、指定の回収場所までは自力で運ぶ必要があるため、運び出しの手配が必要です。
★粗大ごみの手順★
①受付
受付方法は電話・インターネットの他、LINEやチャットポットから簡単に受付できる地域もあります。
②粗大ごみシールを準備
受付後は回収料金分の「粗大ごみ券」をコンビニ等の販売店で購入し、必要事項を記入します。
③プロッターの準備
記入済みの粗大ごみシールを処分するプロッターに貼り付けて、回収当日の朝8時までに指定場所へ出しておけば準備完了です。
②処分施設へ自己搬入する【家庭用プロッター】
プロッター持ち込み処分金額(東京10区)
区 | 料金 | 利用可能日 |
---|---|---|
港区 | 600円 | 日 |
品川区 | 700円 | 日 |
大田区 | 600円 | 月-日 |
世田谷区 | 600円 | 土日 |
杉並区 | 400円 | 日 |
板橋区 | 400円 | 月-日 |
練馬区 | 400円 | 月-日 |
足立区 | 無料 | 土日 |
葛飾区 | 600円 | 月-日 |
江戸川区 | 800円 | 月-日 |
粗大ごみよりもさら費用を抑えたい方は、処分施設へプロッターを直接持ち込むことでさらにコストダウンができます。
収集の手間が省ける為、粗大ごみ料金をさらに割り引いた金額で受け入れしている市区町村が多数派です。
プロッターを処分施設まで自力で運ぶ手間はかかりますが、費用が半額・割引金額となるためコストのメリットが大きい方法です。
現実的にもっとも安くプロッターを処分できる方法ですが、処分施設をもつ市区町村という利用できるエリアが限られた方法でもあります。
★持ち込みの手順★
①受付
粗大ごみ回収依頼と同じ窓口です。
受付方法は電話・インターネットの他、LINEやチャットボットなどがあります。
②粗大ごみシールを準備
粗大ごみ回収時と同様に「粗大ごみ券」をコンビニ等の販売店で購入し必要事項を記入します。
持ち込みの場合は料金が変わってくるのでご注意下さい。
なお無料で持ち込みできる市区町村の場合はこの工程は不要です。
③プロッターの持ち込み
記入済みの粗大ごみシールを処分するプロッターに貼り付けて、予約の日時に施設に持ち込んで処分完了です。
③不用品回収に依頼する【家庭用/業務用プロッター】
業者 | 料金 | 料金追加 |
---|---|---|
E社 | 16,500円~ | あり |
くらしのマーケット | 11,000円~ | あり |
グリーンズリサイクル | 5,500円 | 無し |
業務用の大判プリンターは、「産業廃棄物」の取り扱いとなり、家庭ゴミと同じように処分できません。
その為不用品回収への依頼が有力な選択肢のひとつとなります。
不用品回収はサービスや料金が一律ではなく相場があいまいなため、業者により大きく異なります。
なかには残念ながら不法投棄や高額な費用を請求する悪質な業者も存在するため、見積りを複数の業者から取得し、許可や実績も確認することが必要です。
見た目の安さだけで判断するのは危険です。
家庭で使用していたプロッターも自分で搬出や処分が困難な場合、不用品回収業者への依頼が便利な選択肢の一つです。
不用品回収はスタッフが自宅からの搬出から回収まで対応してくれることが多いです。
プロッターはサイズ・重量ともに大きいため、自力で運び出すのが難しい場合は無理せず依頼を検討しましょう。
ただ手間と労力がかからない分、粗大ごみ処分と比べて費用が高額で、不用品1点の処分でも1万円を超える費用がかかります。
他の不用品と一緒にまとめて処分する場合に利用するのがおすすめです。
④有料のメーカー回収を利用する【家庭用/業務用プロッター】
大判プリンターを販売・製造しているメーカーに、回収を依頼する方法です。
家庭用・業務用の区別が無く利用可能で行政も推奨している方法です。
しかし回収は有料で、メーカーによって費用もバラバラです。
★表:プロッター回収料金★
以下に、各メーカーのプロッター回収料金についての表を作成します。
⑤リサイクルショップで売る【家庭用/業務用プロッター】
大判プリンターをリサイクルショップで売却するという方法です。
家電製品は大判プリンターに限らず、製造5年以内のまだ比較的新しく稼働する状態の良いものであれば買取してもらえる可能性が高いです。
製造年式が古いものや故障品は買取不能とされる場合は多い為、そのようなプロッターは無料で引き取りしてもらえれば幸運、くらいの感覚で利用すると良いでしょう。
買取査定額が高くなるプロッターの条件
・製造5年以内
・故障が無く問題なく使える
・見た目がきれい
・付属品が揃っている
・有名メーカー製
プロッター買取の一例
店舗:ハードオフ
製造:3年前
メーカー:EPSON
状態:稼働&綺麗
査定額(予想):3万円前後
⑥フリマアプリ等で売却・譲渡する【家庭用/業務用】
ネット上でプロッターを欲しがっている人や企業に売却する・譲るという選択肢です。
フリマアプリや地域掲示板の発達で最近では個人間の取引が利用しやすくなっています。
個人間の取引となるのでやり取りや、特に大型のプロッターの発送は手間が大きいです。
しかし品数が限られるプロッターは比較的高値での売却が期待できたり自分のタイミングで取り組めるなどのメリットもあります。
事業用に利用していたプロッターでも販売することは問題ありません。
プロッター付属品の処分方法
大判プリンター(プロッター)の処分を考える際、本体だけでなく、その付属品についても適切な処分方法を理解することが重要です。
インクカートリッジやコピー用紙などの付属品は、一見するとただの消耗品に見えますが、これらも適切に処理しなければ法律に違反する可能性もあり慎重に処分する必要があります。
それぞれの付属品がどのような処分方法を必要とするのか、具体的に見ていきましょう。
インクカートリッジ
販売
特に未使用の新品インクが残っている場合は売却できる可能性が高いです。
メルカリ等のフリマアプリを利用することで希望者に簡単に販売できます。
開封済みであったり、純正でないインクはあまり需要が無く売却できる可能性は低いと言えます。
廃棄
プリンターインクは可燃ごみ・不燃ごみとして捨てることができます。
分別は市区町村のルールを確認しましょう。
ただし、事業用で使用していたものはゴミとして捨ててしまうと不法投棄になってしまう為、廃棄する場合は産廃業者への依頼が適切です。
コピー用紙
製品として売却
コピー用紙が未開封の状態で大量に保管されている場合、専門の業者によって買い取りの対象とされる可能性があります。
これは新品の状態を保つことで、再利用の価値が認められ、再販のための在庫として需要があるからです。
数箱単位で在庫がある場合に有効です。
ただし、買取可能かどうかは業者によりますので、事前に確認いただくことをお勧めいたします。
資源として売却
コピー用紙は、リサイクル資源としての価値もあります。
大量に保管されている場合にはその価値が見込まれ、資源専門の業者による買取や無料での回収が可能となることがあります。
数トン単位で在庫がある場合に有効です。
具体的なサービスや金額は業者により異なりますので、事前にご相談いただくことをお勧めします。
ごみとして廃棄
コピー用紙は一般的には燃えるゴミとして処分することが可能です。
家庭用であれば可燃ごみとして無料で処分するのが手軽です。
しかしながら、事業用として利用されている場合、家庭ごみとして処理することは許可されていません。
そのため、事業用のコピー用紙の処分には、産業廃棄物の専門業者に依頼する必要があります。
その際、業者選びには十分な注意が必要であり、信頼性や費用などをよく比較検討いただくことをお勧めします。
大判プリンター処分時は「データ消去」も必要
業務用・家庭用問わず、大判プリンターを処分・売却する際は、必ずデータを消去しておきましょう。
書類の取り忘れはもちろんですが、本体内部に残っているデータを消すことも忘れてはいけません。
ハードディスクが内蔵されている大判プリンターの場合、内部データが残っている場合があります。
個人情報が悪用されればトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、手放す前に必ず初期化し、データを廃棄してください。
プロッター処分まとめ
本記事では大判プリンター、特に業務用や家庭用のプロッターの処分方法について詳しく解説しました。
大型で重量のあるプロッターの処分は、一見すると難易度が高く見えますが、適切な知識と手順があれば容易に対応可能です。
業務用のプロッター処分は専門の業者への依頼が必要となる場合があります。
一方で、家庭用のプロッターであれば自治体の大型ごみとして処分する方法もあります。
また、プロッターの処分だけでなく、付属品であるインクカートリッジやコピー用紙の処分方法についても触れました。
メーカーによるインクカートリッジの回収や、フリマアプリを活用した販売など、様々な方法でなるべくコストをかけずに処分しましょう。
最後に、プロッターを処分や譲渡する際には、機器内部のデータ消去が必要です。
プロッターには内蔵ハードディスクがあり、機密情報が残存する可能性があるため、データの漏洩を防ぐためにも必ずデータ消去を行うようにしましょう。
この記事が、プロッターやその付属品の適切な処分に役立つ情報源となり、あなたが法律を守りつつ、環境に配慮した選択をする参考になれば幸いです。