マットレスの処分は、サイズや重さ、自治体のルールなど様々な問題が絡んでくるため、頭を悩ませることが多いです。
このガイドでは、マットレス処分に関する悩みを解決するための方法や注意点を詳しく解説しています。
まず、マットレスの処分方法として、自治体の大型ごみ回収やリサイクルショップへの持ち込み、フリマアプリやネットオークションでの出品、新品購入時の引き取りサービス、不用品回収業者への依頼、買取サービスの利用、寄付や知人への譲渡などの方法があります。
一方で、スプリングタイプのマットレスには処分制限がある場合があります。
自治体によっては、大型ごみとして回収できないケースもあるため注意が必要です。
また、不用品回収業者選びには慎重さが求められます。
無料回収をうたう業者には、不法投棄や不当な請求があることがありますので、古物商許可を持つ業者を選ぶことが重要です。
さらに、発送サイズ制限や梱包方法についても注意が必要です。
一般的な宅急便サービスではサイズ制限があるため、大型のマットレスは対応しているサービスを利用することが望ましいです。
このガイドを参考に、マットレス処分の悩みを解決し、スムーズかつ適切な方法で処分を行いましょう。
マットレスの種類と寿命:正しい処分方法を選ぶための基本
まずマットレスの処分方法を検討する前に、ご自身のマットレスの種類や寿命を確認してみましょう。
ここでは各タイプのマットレスの寿命の目安を表にしています。
マットレスタイプと寿命の目安
マットレスタイプ | 高級タイプ (価格等) | 一般タイプ (価格等) |
---|---|---|
ボンネルコイル | 8-10年 (5〜10万円) | 3-5年 (4万円以下) |
ポケットコイル | 7-9年 (5〜10万円) | 3-5年 (4万円以下) |
低反発ウレタン | 3-5年 (4〜3万円) | 2年以下 (2万円以下) |
高反発ウレタン | 6-8年 (密度30D以上) | 約3年 (密度30D未満) |
ファイバー | 6-8年 (5〜10万円) | 約3年 (4万円以下) |
ラテックス | 6-9年 (5〜10万円) | 3年以下 (4万円以下) |
スプリング(コイル)タイプのマットレス
スプリングタイプのマットレスは、スプリング(コイル)という金属製のバネがマットレス内に組み込まれており、コイルやスプリングの上にクッションが詰められています。
これにより、体をしっかりと支えることがでる構造になっています。
スプリングの大きさや形状によって構造が異なり、それぞれの寝心地や特徴が異なります。
一般的に、スプリングマットレスの寿命は約10年程度とされています。
マットレスのクッション部分が潰れたり、マットレスがくぼみ、体が沈むようになると、寿命を迎えていると考えられます。
そのような場合はマットレスの処分時期と言えます。
スプリングマットレスの種類
・ボンネイルコイルマットレス
・高密度スプリングマットレス
ウレタン・樹脂素材(ノンコイル)のマットレス
ウレタン・樹脂素材タイプのマットレスは、金属のバネを使用しないタイプのマットレスです。
この種類のマットレスには、布団の下に置いて使用する3つ折りタイプのものもあります。
ウレタンマットレスはスプリングマットレスに比べて劣化が早いため、寿命はおおよそ3〜5年程度とされています。
ウレタンマットレスの種類
・低反発マットレス
・高反発マットレス
・ファイバーマットレス
・ラテックスマットレス
マットレス処分の9つの方法
粗大ごみとして出す
自分でマットレスを運び出せる場合、自治体の粗大ごみとして処分することができます。
ゴミ処理施設まで持ち込めば、スプリング無しのマットレスなら無料で処分してもらえることがあります。
ただし、スプリング入りのマットレスの場合は、一部地域では手数料が必要になる場合があります(例:さいたま市では1,650円)。
ゴミ処理施設まで運べない場合は、戸別回収を利用しましょう。
戸別回収に申し込むと、手数料が必要ですが(例:2,200円)、運ぶ手間を考慮するとお手軽な方法と言えます。
ただし指定の場所まで自分で運ばなければならず、自宅から運び出してはもらえませんので注意が必要です。
粗大ごみ申し込みの手順
- お住まいの市区町村に申し込み、処分費用・回収日・回収場所を確認する
- 回収費用分の粗大ごみ処理券を近くのコンビニで購入
- マットレスに粗大ごみ処理券を貼り、回収日までに指定された場所に搬出
- 回収日に委託業者の作業員がマットレスを回収
解体して普通のゴミとして出す
マットレスの表面を破って解体し、燃えないゴミとして出す方法もあります。
ただし、マットレスは非常に丈夫な作りのため、簡単に切ることは難しいです。
スプリングを外す作業も力が必要で手間がかかりますが、分解できれば燃えないゴミとして出すことができます。
マットレスが大きくて車に積めない場合は、半分に切るだけでも運ぶ手間が楽になるでしょう。
大手ベッドメーカーのフランスベッドでは、自宅で簡単に解体できるマットレスを販売しています。
お持ちのマットレスが解体できるタイプかどうか調べてみると良いでしょう。
解体できれば、大きなマットレスも簡単に処分できます。
マットレスの解体方法を解説している動画
リサイクルショップに持ち込む
それほど使っていないマットレスであれば、リサイクルショップに持ち込むのも良い選択です。自分で運べない場合でも、自宅まで引き取りに来てくれるリサイクルショップも存在します。
リサイクルショップに売れば、マットレスの処分費用がかからず、売却金額も手に入ります。自宅まで引き取りに来てもらえれば運搬の手間も省けます。
破損しているマットレスは難しいですが、まだ使える状態であればリサイクルショップでの販売を検討しましょう。
フリマアプリやネットオークション
まだそれほど使っていないマットレスであれば、フリマアプリやネットオークションに出品するのも良い選択です。
これによりマットレスの処分費用がかからず、売却金額も手に入ります。
ボロボロのマットレスは適さないですが、まだ使える状態であれば、フリマアプリやネットオークションでの販売を検討しましょう。
自宅から出品でき、運搬の手間も省けます。
ただし、商品の梱包や発送には特に大きなコストが必要となるため注意が必要です。
出品の際には、正確な商品説明や状態を記載し、トラブルがないように心がけましょう。
新品購入時に引き取りサービスを利用
新しいマットレスを購入するタイミングであれば、販売店の引き取りサービスを利用して古いマットレスを処分することができます。
ただしマットレスは特定適正処理困難物に指定されているため、無料での回収は期待できません。
引き取りに必要な費用は店舗によって異なるため、購入前に大手販売店の回収価格を確認しましょう。
また、引き取りサービスを利用する場合は、事前に店舗へ連絡して手続きを進めることが必要です。
この方法は新しいマットレスと古いマットレスの取り替えがスムーズに行え、運搬の手間も省けるため効率的な処分方法と言えます。
引き取りサービスのある家具店例
【ニトリ】
購入した家具と同数量・同容量であれば対応可能。
4,400円/1回
【東京インテリア】
購入した家具と同数量・同容量であれば対応可能。
価格 | サイズ (幅+丈+奥行) |
---|---|
2,000円 | 小型:200cm未満 |
3,000円 | 中型:200cm~300cm |
4,000円 | 大型300cm以上 |
5,000円 | 特殊 分別廃棄が必要なもの |
【大塚家具】
購入した家具と同数量・同容量であれば対応可能。
搬出なども作業員が行ってくれます。
引取り料金 | サイズ |
---|---|
500円 | チェア程度 |
1,000円 | テーブル程度 |
2,000円 | ベッド程度 |
3,000円 | ソファ程度 (3人掛け) |
不用品回収業者で処分
マットレスの処分は自分で行うと手間がかかり、種類や大きさによっては対応が難しい場合もあります。
そんなときは、不用品回収業者に依頼することを検討しましょう。
不用品回収業者は自宅まで回収に来てくれるため、大きなマットレスの運搬に悩むことはありません。
一人では動かせない重いマットレスも、作業員が運び出してくれるので安心して任せることができます。
さらに、新しいマットレスを購入して引き取ってもらうよりも費用を抑えられる可能性があります。
ただし、業者によっては料金が異なるため、事前に見積もりを取得して比較検討することが重要です。
買取サービスを利用
買取サービスを利用すれば、自宅までマットレスを引き取りに来てもらえるため、運搬の手間を省くことができます。
ただし、買取サービスを利用する際はマットレスが新品に近い状態であることが望ましいです。
また、高級ブランドのマットレスであれば、より高額で買い取ってもらえる可能性があります。
運搬の手間を省きながら、売却額を受け取ることができる買取サービスは、マットレス処分において魅力的な選択肢の一つです。
利用を検討する際には、事前に買取業者に問い合わせを行い、適切なサービスを見つけましょう。
寄付や知人に譲渡
捨てるだけでなく、寄付や知人への譲渡もマットレス処分の選択肢の一つです。
譲渡する際には、事前に受け渡し方法や配送料の支払いについて確認しておきましょう。
マットレスを必要としている人や団体は多く存在しています。
インターネット上で寄付を募集している団体を探し、マットレスを引き取ってもらうことも一考に値します。
ただし、マットレスを譲渡する際には、除菌や清掃を徹底して行い、清潔な状態で提供しましょう。
自治体のリサイクルプログラムを利用
一部の市区町村ではまだ使える不用品のリサイクルを後押しするプログラムを実施しています。
そういった仕組みを利用してマットレスを必要な方に渡す方法です。
料金は基本無料となりうまくいけばお金をかけずに処分できます。
ですが、運搬は自分で行わなくてはならないことはネックになってきます。
まずは自身がお住まいの市区町村で不用品リサイクルのプログラムが無いか、確認してみましょう。
リサイクルプログラムの例:世田谷不用品持ち込みスポット
世田谷区とジモティーが実証実験を行い、粗大ごみのリユースを促進しごみの減量を目的として設置されました。
世田谷区民が身分証を持参すれば、まだ使える不用品を無料で引き取ってもらえる場所です。
しかしリユースが難しいと判断されたものは持ち帰る必要があったり、事前予約が必要な点にご注意下さい。
持ち込まれたものは、ジモティーを通じて希望者に譲渡されています。
※世田谷不用品持ち込みスポットは2023年4月現在休止中。5月よりエコプラザ用賀で移転・再開予定。
マットレス処分における注意点:失敗しないためのポイント
スプリングタイプのマットレスの処分制限
スプリングタイプのマットレスは、自治体によっては大型ごみとして回収できないケースが存在します。
例えば、奈良県奈良市では、「適正処理困難廃棄物」として指定されており、自治体では回収ができません。
そのため、スプリングタイプのマットレスを処分する際は、販売店への持ち込みや民間の廃棄業者を利用することが求められています。
不用品回収業者選び
不用品回収業者を賢く選ぶコツは、無料回収をうたっている業者には注意し、事業者選びを慎重に行うことです。
中には、「無料回収」を餌にして不法投棄や不当なリサイクル料金を請求する業者も存在します。トラブルを避けるために、都道府県の公安委員会から「古物商許可」を受けている業者を選びましょう。
不用品回収業者を選ぶ際には、3社以上の実績・料金・口コミを比較して選ぶことが望ましいです。
また、インターネット上の比較サイトを利用することで、さまざまな業者のサービス内容や料金、口コミを比較できます。
訪問見積もりなしで回収が可能で、事前にメッセージでやり取りができる業者を選ぶと、安心して利用できます。
発送サイズ制限と梱包方法
一般的な宅急便サービスでは、縦+横+奥の合計で最大200cmまでのサイズ制限が設けられています。
しかし、マットレスはこの上限サイズを超えることが多いため、発送方法に注意が必要です。
例えば、梱包・発送たのメル便は最大450サイズまで対応しており、大型のマットレスも簡単に発送できるオプションが用意されています。
もし、自分で発送方法や梱包に関する情報を調べることが手間だと感じる場合、梱包・発送たのメル便のようなサービスを活用することを検討してみてください。これにより、スムーズにマットレスの発送を行うことができます。
まとめ:マットレス処分の最適な方法を選ぶ
マットレスの処分は一見難しそうですが、最適な方法を選ぶことでスムーズに行うことができます。
大切なポイントは、自分の状況やマットレスの種類・状態に応じて適切な処分方法を選ぶことです。
自治体の大型ごみ回収サービス、リサイクルショップやリユース業者への持ち込み、オンラインでの販売や譲渡、新品購入時の引き取りサービス、専門の不用品回収業者への依頼、買取サービスの利用、または寄付や知人への譲渡など、さまざまな方法が存在します。各方法にはそれぞれのメリットやデメリットがあるため、自分にとって最適な方法を選択しましょう。
また、特にスプリングタイプのマットレスの場合は、自治体によって回収が制限されていることがあるため、注意が必要です。
不用品回収業者を利用する際には、信頼性のある業者を選ぶことも大切です。
さらに、マットレスの発送や梱包に関しても、サイズ制限を考慮したサービスを利用することが望ましいです。
最適なマットレス処分方法を選び、スムーズに処分を進めることで、ストレスフリーな生活を送ることができます。
このガイドが、マットレス処分に関する悩みを解消し、より快適な生活を送るための一助となれば幸いです。